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2011. 06. 05  
昨日(6/4)、ルピシア主催の第6回ダージリン・フェスティバル2011に参加してきた。
入場時刻は、事前に予約する必要があり、11:00-11:30に入った。

メインは、ダージリンのファーストフラッシュ(全39アイテム)で、
以下の4つのグループに味わいを分けて、試飲ができた。

A : Noble ノーブル・高貴な 花のような香り、スッキリとした味わい
B : Elegant エレガント・優雅な 果実のような香り、スッキリとした味わい
C : Exotic エキゾチック・異国的で個性的な 花のような香り、どっしりとした味わい
D : Gorgeous ゴージャス・贅沢な 果実のような香り、どっしりとした味わい

ダーリジン以外には、日本茶が15アイテム程度、中国茶、ニルギリ、セイロンが
数アイテムずつの試飲ができるようになっていた。


飲んだお茶の感想をリストアップ。
(◎)・・・興味深い。(☆)・・・好み。(★)・・・購入。

まず、Aのグループから試飲をスタート。Aのグループは全種類、飲んだ。
(ファーストフラッシュの印象は、花のような香りで軽い飲み口なので、このグループから試飲を始めた。)

1103 グレンバーン, 2011-DJ9(☆)
優しい香り、刺激がなく、温かみがある味。繊細さがあり、主張がある。好みのバランス。(4杯試飲)

1129 スノービュー, 2011-DJ56
かなり儚い。繊細な印象。

1134 ラングリーラングリオット, 2011-DJ50
ハッキリした味。繊細さはない。

1192 ダージリン・ファーストフラッシュ2011 "フラワリー"
表情はあるけど、繊細さはない。分かりやすい味。ハッキリした味。

1194 ダージリン・ファーストフラッシュ・BOP2011
ファーストフラッシュの印象(フラワリー、繊細な香り)はなく、ハッキリした味。

1101 リシーハット・ホワイトリリー, 2011-DJ13(☆)(★)
いくらか厚みを感じる。柔らかで渋みは弱い。繊細。(5杯試飲)

1109 シンブーリ・スーパーファイン, 2011-DJ30
青臭い。「ピュッタボン(1108)」より強い。(2杯試飲)

1128 キャッスルトン・ディッピークローナル, 2011-DJ45(☆)
懐の深さを感じる。優しさ、温かみを感じる。芳醇。ファーストフラッシュのイメージより香ばしい。(7杯試飲)

1108 ピュッタボン・クイーン, 2011-DJ21
かなりポップ、表情豊か。ちょっと個性的、自己主張がある。「リシーハット(1101)」より、渋みが強い。青臭い。柔らかい。(4杯試飲)

Darjeeling_A


Bのグループを試飲した。

1123 ヒルトン, 2011-DJ45
濃い味。ガングロのお姉さんという感じ。Aのグループと比べて。

他のBのグループのお茶とCのグループのお茶も飲んだが、
舌が馬鹿になっていて、途中から特徴が分からなくなってしまった。
そのため、CとDのグループはチャートの中心から距離が遠く、
特徴がハッキリしてそうなものに絞って飲んだ。


Cのグループを試飲した。

1122 ピュグリ, 2011-DJ33
セカンドフラッシュのよう。濃密。甘い。

1191 ダージリン・ファーストフラッシュ2011
香ばしい。セカンドフラッシュのよう。

Darjeeling_BC



Dのグループを試飲した。

1105 タルボ, 2011-DJ3
確かにフルボディ。セカンドフラッシュのよう。どっしりしている。

1119 アリヤ, 2011-DJ22
どっしりではなく、ザラザラしている。タルボと比べて。

1193 ダージリン・ファーストフラッシュ2011 "クラシック"
香ばしさはあるけど、控えめ。

Darjeeling_D



次は、日本茶。
まずは、九州地方の日本茶を試飲した。

6539 生葉 あさつゆ 2011(☆)
水のようにすーとしみいる。低刺激。優しい。「掛川新茶 おくみどり(6548)」と比べると、うまみを感じずに物足りないかも。柔らかい。(5杯試飲)

6540 知覧新茶 ゆたかみどり 2011(☆)
低刺激。丸みのある味。好みの日本茶。ちょっと味が荒い。(2杯試飲)

6541 鹿児島新茶 2011
かわいい味。Cute。日本茶からイメージされる渋みとは違う味。(2杯試飲)

kyusyu



東海地方の日本茶を試飲した。

6543 静岡新茶 2011(☆)
低刺激。荒い、未完成、未成年で不完全という感じ。味がハッキリしている。「掛川新茶 おくみどり(6548)」より、味の成分が濃い。(6杯試飲)

6545 新茶 天領棒茶 2011
香ばしい。ほうじ茶のよう。

6548 掛川新茶 おくみどり 2011(☆)(★)
おだやか。中庸な感じ。特徴が弱い。茶のエキスを感じる。旨味を感じる。(7杯試飲)

6549 天竜新茶 やぶきた 2011
荒さ、刺激がある。ちょっととげとげしている日本茶。ちょっとパンチがある。ボリューム感がある。(2杯試飲)

6551 本山新茶 香駿 2011(◎)
やんちゃで元気のいいお茶。元気な子供のよう。昼間や朝に飲むお茶、夜に飲むには元気すぎる。新茶の柔らかいお茶、やさしいお茶という感じではなく、若いエネルギーを感じる。(2杯試飲)

tokai



また、チャイの入れ方のデモがあり、おいしい入れ方を教えてくれた。

1. お湯に茶葉とスパイスを入れる。
2. その後、お湯と同量の牛乳を足し、黒糖を入れる。
3. 沸騰前に火を止める。
4. 茶葉とスパイスを漉した後、ピッチャに移し替え、空気を含ませる。
  (デモでは、2つのピッチャを使って、ピッチャー間を行き来させて空気を含ませていた。
   家でやるときは、泡立て器やかくはん器などで、空気を含ませるといいよう。)

※チャイというと、牛乳に茶葉を入れるイメージがあるかもしれないが、
牛乳が茶葉をコーティングしてしまい、うまく味が抽出されないとのこと。

Chai



入場時の記念品は、
「ミニチュア缶2個セット(マグネットシール付)」と
2011 ダージン・フェスティバル お菓子セット(ドライフルーツx2、焼き菓子x3)だった。

来場記念品1

来場記念品2


購入したのは、
リシーハット・ホワイトリリー(1101)と
掛川新茶 おくみどり 2011(6548)と
知覧 ゆたかみどり(7401)の10個入りティーバッグ。

購入品


最後に。

紅茶はあまり気にならなかったが、日本茶は、同じものを複数回飲むと、印象が違うものがあった。
温度や抽出時の濃さのムラのために味が違ったのかも。
もしくは、初見の時は目新しさがあったが、複数回飲むと目新しくなくなるので、味の感じ方が変わったのかもしれない。

試飲用のカップが置かれているテーブルの近くで、立ち止まっている人たちは邪魔だった。
他にその紅茶をとりたい人のことを考えて、カップをとったら、すみやかにテーブル付近から移動して欲しかった。

ダージリンフェスティバルに行ったのは初めてだった。
閉会まで90杯強の試飲をした。いろいろなお茶を気がすむまで試飲できたので、良かった。
通常の店舗でも試飲はできるけど、こんなに粘り強く試飲するのは店舗では無理だと思う。

購入を迷ったものは、何回も試飲をした。購入を迷ったのは以下の組み合わせ。
→ 「キャッスルトン(1128)」と「リシーハット(1101)」、
    「キャッスルトン(1128)」は芳醇で香ばしく、ファーストのイメージと違ったため、
    「リシーハット(1101)」に変更。こちらの方がイメージに近かった。
  「生葉 あさつゆ 2011(6539)」と「静岡新茶(6543)」と「掛川新茶 おくみどり 2011(6548)」
    「掛川新茶 おくみどり 2011(6548)」の旨味に魅力を感じた。
それができたのも、スタッフの皆さんが暇なく、お茶を準備してくれたから。
スタッフの皆さん、ありがとうござました。

テイスティングチャートによる分析結果と自分の感覚が近くて、参考になった。
ライトボディとフルボディ、フラワリーとフルーティの軸だと、
ライトボディ&フラワリーが自分のファーストフラッシュのイメージなんだと再確認できた。
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2011. 02. 21  
代替医療のトリック(新潮社)』を読んでいたら,ミルクティを飲むときに,ミルクを先に入れるのと,後に入れるのはどちらがいいかという問いに対する科学的な解が書かれていた(p.194).

以下,『代替医療のトリック(p.194-195)』から引用
二十世紀のイギリスで,臨床試験の利用に先駆的な役割を果たしたサー・ロン・フィッシャーが,臨床試験の簡便さとその威力を見せつける例としてよく持ち出したのが,次のような思い出話だった.
(中略)
ひとりの女性が,ミルクをあらかじめカップに入れておき,そこにお茶を注ぐべきであって,お茶にミルクを注げば味が落ちてしまうと言い張ったが,同じテーブルにいた科学者たちは,そんなことで味に違いは生じないと言った.
(中略)
さっそく,お茶にミルクを注いだものと,ミルクにお茶を注いだものが数カップずつ用意されて,その女性にどっちがどっちか当ててもらうことになった.ミルクティーは完全に秘密裏に用意され,見た目もまったく同じだった.ところがその女性は,お茶にミルクを注いだものと,ミルクにお茶を注いだものとを,正しく判別したのだ.
(中略)
実際,この二つの作り方でミルクティーの味が変わるのには,立派な科学的根拠がある.お茶にミルクを注ぐと味が落ちるのだが,それはミルクの温度が急激に上がりすぎて,ミルクに含まれるタンパク質が変質してしまうからだ(変質したタンパク質は酸味を帯びる).
フィッシャーはこの簡便な例を基礎として,臨床試験の難しいところまで含め詳細に論じた『実験計画法』という科学的検証法の本を著した.

「ミルクを入れる順番」について調べると,2003年6月24日にイギリスの王立化学協会が「完ぺきな紅茶の入れ方」を発表していた.ミルクのタンパク質は摂氏75度になると変質する.そのため,熱い紅茶の中にミルクが注がれるよりも,ミルクの中に熱い紅茶が注がれた時の方がミルクのタンパク質が変質せずにおいしい紅茶が飲めるらしい.

この話を初めて知った時は,気持ちの問題では?と思っていた.しかし,科学的な考察までされていて,本当にそんな違いがあるんだと知った今は,当時,この違いを感じ取っていたヒトは,頭で考えて理解しづらいことと考えるよりも,自分の感覚を大事にしていたんだ思った.

この「ミルクを入れる順番の話」は紅茶の本だけでなく,統計学の本にもよく書かれている.
(例えば,『統計学を拓いた異才たち(日経ビジネス人文庫)の第1章 紅茶の違いのわかる婦人』などがある)

以下,『統計学を拓いた異才たち(p.21-31)』から引用
1920年代末のイングランドはケンブリッジ,ある夏の午後のことだった.大学教授たちとその夫人,それに数人の客からなるグループが屋外のテーブルを囲み,アフタヌーンティーを楽しんでいた.ある婦人がこう言い出した.紅茶にミルクを注ぐのとミルクに紅茶を注ぐのでは味が違うのよ,と.
科学者たちを自負する男性たちは,それはまったくナンセンスだよと一笑に付した.何か違うというのだ?彼らのしてみれば,紅茶とミルクが混ざってしまえば化学的な違いなどあり得なかった.1人の痩せた背の低い男がその問題に身を乗り出した.男はぶあつい眼鏡をかけ,灰色の(先を細く尖らせた)ヴァンダイク髭をたくわえていた.
「その命題を検定してみようじゃないか」.興奮しながら,彼はさっそく実験を概説し始めた.ティーカップをずらりと並べ,いくつかには紅茶にミルクを注ぎ,残りにはミルクに紅茶を注いで,二つの違いを主張する婦人に飲んでもらうことにしたのである.
(中略)
私はこの話を,その午後その場に居合わせたという男性から1960年代末に聞いた.彼の名はヒュー・スミス(Hugh Smith).科学論文を書くうえではH・フェアフィールド・スミス(H. Fairfield Smith)という名前を使っていた.
(中略)
このヴァンダイク髭の男はロナルド・エイルマー・フィッシャー(Ronald Aylmer Fisher)といい,当時,30代後半であった.彼はのちにナイトの称号を受け,ロナルド・フィッシャー卿となった.1935年に『実験計画法(The Design of Experiments)』という本を著し,その第2章でかの婦人が紅茶を飲む実験について記している.
フィッシャーは仮説検定問題として,婦人とその意見を議論している.彼女が淹れ方の違いを判別できるという決定を下すにはどのような実験を計画すればいいだろうか.彼はさまざまな方法を考え出した.
(中略)
フィッシャーは『実験計画法』のなかで,そのような実験で導き出される様々な結果を検討している.カップの数,出す順序,またどの程度まで実験のやり方を婦人に伝えるかといったことをどのように決めるべきか述べている.彼は,婦人が正しいか否かによって異なる結果が導き出される確率を計算した.
(中略)
フィッシャーが著した実験計画の本は,20世紀前半の科学全分野に変革をもたらす礎となった.
(中略)
フィッシャー以前の実験とは科学者ごとにまちまちだった.優れた科学者は新たな知識を生む出すような実験を組み立てることができた.さほどでもない科学者は,データを蓄積してはいくものの,知識を増すには役に立たない「実験らしきもの」に没入していることがしばしばであった.
(中略)
さて,かの紅茶の婦人であるが,その後どうなったのだろうか?フィッシャーはそのまばゆいケンブリッジの夏の午後の実験がどうなったかについては書き残してはいない.しかし,スミス教授から聞いた所によると,婦人はどれも一つ残らず正確に言い当てたそうである.

フィッシャー以後,実験の組み方,解析方法についての基本的なフォーマットが整備され,それは,今日の医学の分野における根拠に証拠に基づいた医療(Evidence-Based-Medicine: EBM)に続いている.

このような考え方が整備されたのって意外と最近のことなんだと思った.


関連ウェブサイト:
紅茶業界の著名人による紹介
  タカナシ乳業株式会社 紅茶研究家・磯淵 猛さんのミルクと紅茶のお話/第1話 ミルクは先か、後か、英国紅茶論争ついに決着
  ティーハウスタカノ 高野の独り言/第5回 ミルクが先か後か?
英国王立化学協会のプレスリリースの翻訳をしてくれている人のウェブサイト
  英国王立化学協会『一杯の完璧な紅茶の入れ方』
フィッシャーの3原則について
  統計WEB | コラム | 統計備忘録 2008年5-8月

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